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えごま油がすごい!! でももっと大事な油が?

2015年になってからえごま油の注文を多くいただき、メーカーも品薄状態になっています。えごま油がなぜ人気なのか、また普段使いの油の選び方についてもご紹介します。


油のマイナスイメージを変える「えごま油」

油と聞くと、太る、血液ドロドロといったマイナスイメージがある方も多いかと思います。しかし、実は油によっては血液をさらさらにしたり、脂肪燃焼効果がありダイエット効果も認められ、およそ油のイメージとは異なるものもあります。


えごま油がその油の一つで、血液サラサラ、脂肪燃焼効果に加え、認知症やうつ病予防などにも効果的とテレビで紹介され、爆発的な人気になっています。


えごま油の特徴は?

ではなぜ他の油ではなくえごま油が注目されるのか、その特徴も挙げてみます。

 

①α-リノレン酸が「手軽」にとれる

えごまオイルはω-3の一つであるα-リノレン酸が多く含まれています。α-リノレン酸は体内に入ると同じくω-3のDHAやEPAに変換され様々な働きをします。

 

DHAを食べると頭がよくなると聞いたこともある方もいると思いますが、血液をさらさらにしたり、記憶力や学習能力の向上などの効果が知られています。

 

DHAはまぐろの目玉や青魚に多く含まれていますが、熱に弱く、また酸化しやすいため熱を加えず新鮮な「生」のまま摂取することが効果的です。1日に必要とされる1~2gはサバ半身分です。ただ毎日サバの刺身を半身食べ続けるのは少し大変です。

 

そこでえごま油。えごま油は大さじ1杯で必要量が摂れるためとても「手軽」です。


②吸収が早い

油はたんぱく質などと比べて吸収が非常に早くという特徴があります。えごま油を食べる前と、食べた後で血流に微弱な電流を流して流れ具合を測定するテストをしたところ、わずか30分あまりで脳から全身まで血流に変化があったそうです。


③認知症の予防やうつの緩和が期待できる

自分はもちろん、家族や社会にも大きな影響を与える認知症は一度発症すると進行を遅らせることができても改善は難しいとされているため、予防が大切です。


ポイントは脳の神経細胞。脳の神経細胞が死滅すると認知症の症状、また弱った状態はうつの症状となって現れるそうです。


ここでもDHAやEPAが有効な働きをしてくれます。DHAやEPAは脳の血流をよくして神経細胞を活性化させる他、脳の構成物質の60%以上が脂質ということもあり脳の栄養素としても活躍するので、認知症の予防やうつの緩和などにも期待されています。


④油の中では太りにくく、脂肪燃焼を助ける効果も

えごま油は他の油と同じ1gあたり約9kcal。でも脂肪になりにくい性質であったり、脂肪燃焼を助ける働きがあるため他の油と比べるととても太りにくい、むしろダイエット効果すら期待できる油です。


えごま油の弱点はあるの?

とてもすごいえごま油。では弱点は全くないかというとそうでもありません。


①熱に弱い

α-リノレン酸は熱に弱く、炒めたり揚げ物に利用すると有効成分が変化し、せっかくの働きがなくなってしまいます。お茶碗によそった飯や味噌汁に入れる程度では問題ないですが、過熱は避ける必要があります。


②酸化しやすい

とても酸化しやすい性質があるので、開封後は空気や直射日光を避けつつ早めに利用することが大切です。使い切りサイズや酸素に触れにくい容器などの商品もありますが、瓶のタイプはおおよそ60日以内で使い切るのが推奨されています。(※商品にもよります)


③入手しにくい(2015年3月現在)

えごま油は他の油に比べ販売しているお店が少なく大量に作られていないことに加え、2015年3月現在、テレビ等の影響で品薄となり入手しにくい状態が続いています。

これらは人気の継続や時期によりかなり解消されるとは思いますが、通常の油より手に入れにくいのは間違いないと思います。


えごま油以外では摂れないの?

えごま油以外でもいいものがあります。

 

①アマニ油(亜麻仁油)

アマニ油はえごま油と同じシソ科の植物から摂れる油で、えごま油に匹敵するほどα-リノレン酸を含んでいます。えごま油もアマニ油も基本的には味はありませんが、それでもアマニ油の方が若干くせがあると感じる方が多いです。

 

アマニ油もえごま油もお値段・効果はほとんど変わらないといっていいですが、テレビで紹介されなかったせいか若干在庫があるお店が多いです。

 

②サプリメント

DHAやEPAを含むサプリメントも有効な方法の一つです。効果的に摂取できる他、酸化にも強いので手軽なのも嬉しい点です。

 

また、えごま油の弱点である熱に強くした商品もあります。

 

③えごま油(アマニ油)+オリーブ油 など

オリーブ油もとても体にいい油ですが、熱に非常に強いという特徴もあります。えごま油とオリーブ油を混ぜることで融点を上げて炒める程度の加熱に耐えられる油も登場しています。

でもこのタイプは天ぷらやフライなどの揚げ物はNGであることが多いので注意する必要があります。(もったいないので使う人は少ないと思いますが…)

 

でもより大事なのは、たくさん量を使う普段使いの「加熱用油」

えごま油やアマニ油が体にいいと言っても、普段口にする油の大半は「生食」ではなく「加熱する油」です。せっかく体にいい油を摂ってもそれ以上に体に悪い油をたくさんとっていたら効果は半減してしまいます。


一般の家庭でよく使われているサラダ油はリノール酸が多く含まれています。オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸よりも熱に弱いことに加え、長期間摂り続けるとガンや心疾患が増えたなどというデータが報告されるなど、体への影響が懸念されています。そして日本人はこのリノール酸の摂取量が多いのです。


リノール酸もある程度体に必要ではありますが普段の食事から摂れるので意識してとる必要はないばかりか、意識して減らした方がいいです。


では加熱用はどのような油がいいでしょうか?いくらオリーブオイルが熱に強いといっても揚げ物にするには高価ですし、独特の香りが気になるという方もいるかもしれません。


そこで加熱用のおすすめは菜種油と高オレイン酸タイプの紅花油です。


菜種油はオレイン酸が多く含まれるので熱に強いです。紅花油は一般的にはリノール酸が多いのですが、一部にオレイン酸が多い品種があり、その紅花油から採った油はオレイン酸が多く含まれます。


えごま油・アマニ油と共にぜひ加熱用の油も見直してみてくださいね。


【おまけ】脂質の吸収は「腸」も大事

脂質は消化酵素で分解されたあと腸から吸収されるので、腸の働きが悪かったら吸収の効率が悪くなります。これは脂質ではなく大半の栄養についてもいえる事です。

 

ただ脂質はそのままでは吸収できないという特徴があるので、分解されなければ吸収もされず外へ排出されてしまいます。そして腸内細菌には特定の脂質の吸収を妨げ、余計な吸収を抑えてくれるとても有用な働きをするものもいます。

 

腸内細菌は1人の腸に1000兆個いると考えられ、その個々や集まり(腸内フローラ)で様々な働きが解明しつつあり、今後はもっと腸内細菌の研究が進むことが期待されています。

(腸内フローラはよかったらこちらの記事もご覧ください)

 

良質な油をとりつつ、腸も元気にして有効成分の吸収をよくしつつ、余計の油を吸収しない理想の体作りを目指しましょう♪

 





代表者:刑部亮
1977年浜松市生まれ。2児のパパ。生まれた時から自然食品で育てられ、今は子供に食育中。趣味は山登・キャンプ・お酒・ダイビング(ブランク中)
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