薬やサプリメントなどよく見かけるカプセル。主役はもちろん中身ですが、カプセル自体にも原料や色・形などいろいろあります。原料は豚や牛由来、色はカラメル色素○類など意外に奥が深いハードカプセルについてご紹介します。
ではまずカプセルの原料から。カプセルの多くは「ゼラチン」でできていますが、そのゼラチンの原料をどこに求めているかで違いがあります。
ゼラチンカプセルの主な原料
①豚由来(豚の皮・骨)
②牛由来(牛の皮・骨)
③魚由来(魚の皮・鱗)
以前BSEが問題になった時に、その肉骨粉が牛由来のゼラチンにも使われていたこともあり安全性に疑問の声があがりました。そのあたりから動物性のゼラチンではなく植物に原料を求めたセルロースやプルランなどのカプセルがあります。
セルロースは植物の細胞にある細胞壁の主成分で、不溶性の食物繊維(炭水化物に分類)です。繊維を多く含んでいるので紙の原料となるパルプなどにも利用(※下参照)されています。
プルランは多糖類の一種で、でんぷんなどを発酵して作られます。
植物性カプセルの原料
④植物性セルロース(※植物は松や綿花など多岐に渡ります)
⑤プルラン(とうもろこし、タピオカなど)
次に色・形状での違いについてご紹介します。
~~~~~~~~~~~~~~~パルプって食べられるの??~~~~~~~~~~~~~
紙の原料(パルプ)にも使われるセルロースって食べられるの?と思う方もいるかもしれませんが、ジャムなどに利用される「りんごパルプ」もあるように、本来パルプは植物を粥状にしたものを言います。
一方、紙は植物(おもに木材)に化学処理を施して粥状のパルプを作り、そこから紙を作っていますのでもちろん食用ではありません。ただ単純にパルプというと通常は紙の原料を指すことが多いので、パルプを違う意味合いで使っていると知っているといいかもしれませんね。
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カプセルは無色透明が一般的ですが、着色してある場合もあります。着色の目的は、「見た目の美しさ」、「商品イメージ」、「判別しやすさ」などありますが多いのは中身を「光から守る」ためです。
色を着けるためには着色料が使われます。着色料は非常にたくさん種類がありますが、一部は健康に有害とされるものもありますので注意が必要です。
中でも最もよく使われる色素の一つにカラメル色素があります。カラメル色素は製法によりⅠ~Ⅳ類に分類され、安全度が異なっています。
カラメル色素
①Ⅰ類…糖類を加熱
②Ⅱ類…糖類に亜硫酸を加えて加熱 ※日本では禁止
③Ⅲ類…糖類にアンモニウム化合物を加えて加熱
④Ⅳ類…糖類に亜硫酸とアンモニウム化合物を加えて加熱
Ⅰ類は糖類を熱して作るもので安全性が確認されています。プリンのカラメルソースなんかで作ったことがある方もいるかもしれません。
Ⅱ~Ⅳ類は糖類に亜硫酸やアンモニウム化合物まどを混ぜて加熱して作りますが、これらは体への影響があるとの報告があります。ちなみにⅡ(亜硫酸を添加)は日本で禁止されています。
ⅠでもⅢ・Ⅳでも原料の表示上は「カラメル色素」となり区別はつかないのですが、多くはコストが安いⅢ・Ⅳと言われています。
カプセルはハードカプセルとソフトカプセルがあります。ハードカプセルは長楕円形で大きさが異なるだけですが、ソフトカプセルは球や三角、楕円形などハードカプセルに比べて多種があります。
利用されるケースは断然ハードカプセルの方が多く、形もほぼ同じなのですがそれでも違いがあるカプセルがあります。
それはカプセルの結合部(嵌合部:かんごうぶ)です。
カプセルは2つを併せて作られるため、その合わせ目のわずかな隙間から中身や臭いが出てくる場合があります。そこで、接合部をバンドシール加工を施し漏れにくくしたカプセルがあります。
もちろん通常よりコストはかかりますので、ワンランク上のカプセルといえます。
おなかなっとくのカプセルは以下となっています。
原料・・・植物性セルロース
色素・・・カラメル色素Ⅰ類
形 ・・・バンドシール加工
植物性原料を使い、安全なカラメル色素、臭いも中身も漏れ出ないバンドシール加工のカプセルにこだわりました。もちろん主役は中身ですが、カプセルにこだわる方にも安心してご利用いただけると自信を持っています。
ちなみに、おなかなっとくライトのカプセルは残念ながらまだ対応できていないのですが、ぜひ対応していきたいと思います。
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