• 発酵食品の宝石箱
  • おなかの健康が気になる方
  • 美容意識が高い方
  • 納豆が苦手で食べられない方
  • すべての方になっとくしていただける おなかなっとく

なぜ発酵食品はこんなにも体にいいのでしょうか?

発酵食品は体にいいので積極的に摂りましょうと、よく耳にしますよね。ではなぜ発酵食品は体にいいのでしょうか?せっかく発酵大国・日本に生まれたなら、ぜひ知っておきましょう。


そもそも発酵とは?

発酵食品のメリットを考える前にそもそも発酵とはどういうことかを確認したいと思います。

 

発酵とは、微生物の働きによって物質が変化し、人間にとって有益に作用すること

(日本発酵文化協会より)

 

発酵という言葉の意味に「人間にとって有益」というものが入っています。

なので発酵食品が体にいいのは「定義」なので当然といえば当然なんですね。

元も子もないですが(^_^;)

 

一方、微生物の多くは人間に有害な働きをする「腐敗」を引き起こします。

 

つまり人体にいい働きをする微生物の働きを「発酵」といい、有害な働きを「腐敗」といいます。

 

では「発酵」がどのようにして体にいい働きをするのかを見てみましょう。

 

発酵のパワー① 栄養の吸収率をあげる

牛乳を飲むとお腹を壊すけどヨーグルトは大丈夫という人、聞いたことありませんか?

 

牛乳に含まれる乳糖が原因とされ、乳糖を分解する消化酵素が少ない人が大量に摂取すると消化不良となり、おなかを壊してしまうと考えられます。

 

一方、ヨーグルトは乳酸菌が発酵する時に乳糖をある程度分解してくれるため、牛乳に比べて乳糖が少なくなり消化不良になりにくくなるのです。

 

乳糖を例にとりましたが、それ以外の栄養素にも同じようなことが言えます。

 

代表的な栄養であるたんぱく質や炭水化物などは、胃酸や消化酵素により分解されて体内に吸収されます。

 

ところが、一口にたんぱく質といってもいろんな種類があります。

例として畑の肉と言われたんぱく質が豊富な大豆ですが、大豆のたんぱく質はそのままでは吸収しにくい性質があることで知られています。

 

もったいないことに消化しにくい栄養素は吸収されず排出されてしまう量が多くなります。

 

その他にもよく噛まなかったり、消化酵素が不足したりすると栄養を十分吸収できず、やっぱりそのまま排出されてしまうので、効率的に栄養を摂取できなくなります。


そこで発酵の出番です。

発酵の過程で栄養素を細かく分解されればもともと消化しやすい形になっているので吸収率があがり、食べる物や量が同じでも効率よく栄養を摂取できるようになります。

 

発酵のパワー② 栄養が増える

発酵食品である納豆には、発酵前の大豆にはない栄養をたくさん含んでいます。

 

これは納豆菌や納豆菌が出す酵素が大豆の栄養を分解したり合成したりして、別の栄養を産み出すためです。


例えば、大豆と納豆を比べると、ビタミンB2は納豆になると約2倍、ビタミンK2にいたっては100倍以上にもなります。


ビタミンなどは他の食品でも摂取できますが、ナットウキナーゼやポリアミンなど発酵でしか摂取しにくい成分も多いのも発酵食品がよいとされる一因です。


発酵のパワー③ 保存性が高まる

キムチ・チーズ・かつお節・味噌・醤油・お酒など発酵食品は保存性が高いものが多いですよね。


発酵時に微生物が悪玉菌の繁殖を抑制する働きをしてくれるので、長期保存が可能になるのです。


発酵のパワー④ おいしくなる

微生物がうまみ成分であるイノシン酸やグルタミン酸などを作り出し、より独特の風味やコクを増やすため、よりおいしくなります。

 

ただ納豆やチーズなど独特の香りもでますので、それらが苦手な方もいるので嫌いという人もいるとは思いますがが(^_^;)

 

発酵のパワー⑤ 菌が腸を元気にする

発酵の過程で納豆菌や乳酸菌などその微生物自体も増えます。

 

そしてその微生物が腸内で善玉菌として働き、腸内環境を整えて腸の働きをよりよくしてくれる効果もあります。


生きて届くことで働く効果もありますが、乳酸菌のように死菌であっても悪玉菌を吸着して便として排出するなど有益な働きをする菌もあります。


日本は発酵大国と呼ばれるわけとは?

発酵食品は世界中でありますが、中でも日本は発酵食品の種類が豊富なだけでなく、毎日の食卓に並ぶほど日常の生活にかかせない存在になっています。

 

海外旅行や出張でしばらく和食を食べてない時に「しょうゆ味」がするだけで和食を思い出してとてもおいしく感じた経験がある方もいるのではないでしょうか?


和食の多くは味噌・醤油・お酒・かつお節のだしなどを使用しますが、これら全て発酵食品です。


和食で発酵食品が一つも含まれない料理は存在しないと言えるぐらい根付いています。


そこで2006年、日本はそんな発酵に欠かせない菌で、最も多く利用される菌を「国菌」に指定しました。


「国菌」って知っていますか?おそらく、あまり知っている人は少ないかと思います。

それでは国菌について説明します。


日本の国技は「相撲」。では日本の「国菌」は何でしょう?

日本には、国技、国花など「国○」と言われる言葉を聞いたことありますよね。


有名なところでは「国技は相撲、国花は桜と菊」など言われたりしますが、実はどちらも指定されているわけではありません。


しかし「国菌」は2006年、日本醸造学会により指定されました。それは「麹菌」です。

相撲や桜・菊ですら指定されていないことを考えると、それほど日本に浸透していることの証と言えますね。


日本がこんなにも発酵大国と言われるようになった要因は、温度や湿度などの気候条件が発酵に適しているからと言われています。


もちろんそれだけではないでしょうが、起源は何にしろこれほどまでに日本の生活に根差していて、体にいい効果をもたらす発酵食品を上手に活用したいですね。


ただ、発酵食品には塩分を多く含むものも多いので、摂取量は適量にしましょう。






代表者:刑部亮
1977年浜松市生まれ。2児のパパ。生まれた時から自然食品で育てられ、今は子供に食育中。趣味は山登・キャンプ・お酒・ダイビング(ブランク中)
ページ上部へ戻る