幸せな時はささいなことは気にならないのに、落ち込んでるときはさらに落ち込む、なんて経験ありますよね。そんな心の幸せに関係しているホルモンは実は腸で作られていることをご存知ですか?そこで腸と幸せについてご紹介してみたいと思います。
みなさんは発表会や試験の直前におなかが痛くなった経験はありませんか?他には汗が大量に出たり、心臓がドキドキしたり呼吸が荒くなったりと体に変化が生じます。
これは緊張や不安などのストレスによって自律神経が乱れることが原因なのですが、この自律神経は脳と腸が関係しています。
脳は神経細胞が一番多いのは分かると思いますが、実は2番目に多いのは腸なのです。特に腸は副交感神経と言って休息ややすらぎをもたらす神経に深く関わっています。
そのため、嫌なことがあったり緊張が続いたりするとおなかが痛くなったり下痢になったりと腸が自分の感情をダイレクトに受けているサインが出てきます。
でもそんな時、自分を守ってくれるのも腸なのです。
今度は楽しい体験をしたりおいしい料理を食べたりして幸せを感じている時を想像してみてください。その時体内ではセロトニンという脳内物質が分泌されることで、より幸せを感じているのです。
この幸せホルモン・セロトニンは脳内物質と呼ばれているのに実はそのほとんどが腸で作られているのです。
嫌なことがあると腸はそれをすぐに察知し、おなかが痛くなったりもしますがその時セロトニンで自分を守ってくれようとしているのも、また腸なのです。
ただ、腸は繊細なのでストレスなどで腸の元気がなくなるとセロトニンの分泌量は落ちてしまうので、ストレスを受けない方がいいのは言うまでもありません。
もう一つ、腸が元気であるために大切なことは腸内細菌です。
腸の働きは腸内細菌の活躍なくして成しえません。腸液が消化できない食べ物も腸内細菌が消化してくれたり、人が必要な物質を作るのを助けてくれたりと大切な働きをしています。
この幸せホルモン・セロトニンも腸内細菌の働きに深くかかわっています。
腸内細菌が元気な状態で保っていれば、ストレスを受けたり嫌なことがあってもセロトニンの分泌量の減少を抑えてくれて、立ち直りやすくなるのです。
ケーキやジュースなど、甘いものを見ると食べたくなる方、多いと思います。
脳は欲望のままに自分の食べたいものを欲します。
しかし糖分や脂質などが入ってくると処理するのは腸です。
元気な男の子(脳)が無茶してくるけど、全て受け止め優しく包み込んでくれるのが腸、という感じでしょうか。
「脳はバカ、腸はかしこい」なんて本があるのもうなづけますね。
腸を意識している人はあんまりいないと思いますが、腸は消化・吸収の大半を担う、植物でいうと「根」にあたる器官。
さらに神経細胞が集まり幸せホルモンを作ったり、免疫細胞も60~70%が集中し外敵から守ってくれる、まさに自分の守護神ともいえる臓器です。
ぜひいつもがんばる腸のため・自分のために腸内環境を整えて、ストレス社会を元気に過ごしていきましょう。