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納豆をよく食べる人は死亡率が低下。豆腐は差なし

2020年1月30日、国立がん研究センターなどの研究チームは「大豆食品、発酵性大豆食品の摂取量と死亡リスクの関連」の中で「納豆をよく食べる人は死亡率が低下する」と発表しました。9万人、15年にもおよぶ壮大な研究結果をご紹介します。

9万人、15年間の追跡調査という途方もない研究調査

納豆の効果もそうですが、まず驚いたのがその研究調査の壮大さ。

 

報告によると調査方法は1990年に研究を開始し、5年後の1995年に食事に関するアンケート調査を実施。その対象は10都府県で9万人(※)で、その後約15年間の死亡リスクを追跡したというもの。

(※1990年に40歳~69歳だった人で、5年後にがんや循環器疾患になっておらず、食事アンケートに回答してくれた方、男女合わせて9万人)

 

 

民間企業ではなかなかできないスケールの研究ですね。

 

調査は、①総大豆食品、②大豆発酵食品、③個別の発酵食品(納豆・味噌・豆腐)の食べる頻度と1回あたりの量を聞き、その摂取量で5つのグループに分けて各死亡リスク(がん・循環器・心疾患・脳血管)を調べるというものです。

 

これにより、ただ大豆食品全般がいいのか、大豆の発酵食品全般がいいのか、個別の食品がいいのかなどが分かるようになります。

(他の食品や年齢・地域などの他要因の影響をなるべく除去して調査)

 

ではどんな傾向がみられたのか見てみましょう。

 

①納豆やみそなど発酵性大豆食品が多いと、総死亡率が10%低下

豆腐などの単なる大豆食品の摂取量と死亡との明らかな関連は見られませんでしたが、男女ともに納豆やみそなどの発酵性大豆食品の摂取量が多いほど、死亡全体(総死亡)のリスクの低下がみられました。

 

最も摂取量が少ないグループと多いグループでは、約10%(10ポイント)の差がみられました。

 

発酵性大豆食品が最も多いグループは納豆1日50g(約1パック)の摂取なので、1日納豆1パック食べると死亡率が10%低下するといえます。

 

②納豆の摂取量が多いほど循環器疾患死亡リスクが20%低下

死因別にみると、総大豆食品、発酵性大豆食品、各大豆食品の摂取量はいずれもがん死亡との関連は認めませんでしたが、循環器疾患死亡については男女ともに納豆の摂取量が多いほどリスクが低下する傾向がみられました。

 

この調査では、納豆を1日26g(半バック)以上食べるグループは、全く食べないグループより循環器疾患で死亡するリスクは男女ともに約20%低いという結果でした。

 

一方で、みそや豆腐では差がなかったということです。

 

納豆が効果的な理由は?

 

まず大豆自体とても栄養豊富です。たんぱく質や食物繊維、ミネラル、イソフラボンといった様々な成分が含まれ、血圧・体重・血中脂質などに良い効果を及ぼすことが先行研究から報告されています。

 

しかし豆腐は加工の工程で栄養が少なくなり、味噌は塩分が影響している可能性がある中で、納豆は加工の工程で成分の消失が少ないことなど要因の一つとしています。

 

そして日本人の長寿の原因が発酵大豆食品かもしれないと記述し、締めくくっていました。

 

今回の結果を見て思うこと。やっぱり納豆はすごい!!

今更ながら改めて思ったことは、やっぱり納豆はすごいということ。

 

国立がん研究センターということで極めて慎重な機関が、納豆や発酵大豆食品が死亡リスクを下げると発表したことはとても大きなことです。

 

今回の調査を端的に

①もともと栄養豊富で、血圧・体重・血中脂質に良い効果をもらたす大豆ですが、大豆食品の摂取量と死亡リスクには関連が見られなった

②発酵大豆食品(納豆・みそなど)は総死亡率を下げた

③発酵大豆食品の中でも循環器系疾患に関連しているのは納豆だけで、みそは関係なかった

ということなので、大豆や発酵ということを除いても「納豆」が特に優れた食品であるということです。

 

また循環器疾患といえば、心筋梗塞や脳卒中など日本人の死因の2位・4位で、ひとたび起こると死亡につながりやすく、生存しても後遺症が残りやすい疾患です。

このリスクが減るというのはとても大きなことだと思います。

 

ぜひ納豆を摂り入れて健康な体作りをめざしましょう。

 





代表者:刑部亮
1977年浜松市生まれ。2児のパパ。生まれた時から自然食品で育てられ、今は子供に食育中。趣味は山登・キャンプ・お酒・ダイビング(ブランク中)
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